◆【配布用】DXトランザクション診断チェックシート(社内用)◆
1. なぜ「トランザクション診断」なのか
社内DXの相談を受けていると、
「紙をタブレットに変えたい」「入力を音声にしたい」
といった“道具の置き換え”の話になりがちです。
でも、現場が本当に困っているのは
- どこで仕事が詰まっているのか
- 誰に依頼が集中しているのか
- 部署ごとに負担や判断が偏っていないか
といった “社内トランザクション(業務の流れ)”の見えにくさ だったりします。
そこで作ったのが、今回の
「社内トランザクション診断チェックシート basic版」 です。
2. ツールの全体像
basic版は、すべて Googleフォーム+スプレッドシートだけ で動きます。
- Googleフォーム
- 現場職員が 5段階でチェックに回答
- 1回あたり10分もかからない簡易版
- Googleスプレッドシート
- 回答データを自動で受け取り
- 回答をスコア(1〜5点)に変換
- 3つの指数を計算して、ヒートマップで表示
- 部署別サマリー
- 部署ごとに平均値を集計
- 「どの部署が詰まりやすいのか」が一目でわかる
外部サービスや有料アドオンは一切ナシ。
Googleアカウントさえあれば、どの事業所でも再現できます。

3. 3つの指数で“社内の交通状況”を見る
チェック結果は、次の3つの指数にまとめています。
- トラフィック指数
- 業務量の多さ・依頼の多さ
- 「とにかく忙しい」「電話や依頼が鳴り止まない」部署ほど高得点
- ルーティング指数
- 情報や依頼の回り方のスムーズさ
- たらい回し・確認待ち・保留が多いとスコア悪化
- 輻輳(ふくそう)指数
- 特定の人/役職への集中度
- 判断や承認が“一点に詰まる”ほど危険サインとして高くなる
この3つをヒートマップで見ると、
「仕事量が多いのに、依頼の流れはスムーズ」なのか
「量は普通なのに、判断が一人に集中している」のか
…といった “性質の違う詰まり” が切り分けられます。


4. basic版でできること
basic版でできるのは、ざっくり言うと次の3つです。
- 部署別の“詰まりやすさ”を可視化
- 部署ごとの平均スコアを自動計算
- 色の濃さで「どこが苦しいか」を共有
- Excel感覚でカスタマイズ
- 質問文を自社向けに言い換え
- 部署名・職種名を自由に変更
- 必要なら設問を増減してもOK(Codebookを直せば対応可能)
- サンプルデータ付きですぐ試せる
- サンプル回答シートを残してあるので
- ヒートマップのイメージを インストール直後に確認可能

まずは basic版で、
「社内DX=とりあえずツールを入れる」から
「トランザクションを見直してからツールを選ぶ」
という順番にひっくり返すことが狙いです。
5. この先の pro版(予告)
今回の basic版は
- フォーム
- スプレッドシート
までで完結する、現場実装用のミニマムセット です。
この先の pro版 では、
- Looker Studio でのダッシュボード化
- 期間比較/部署比較のグラフ
- 組織ごとのレポート自動出力
など、DX推進部向けの“見せ方”を強化していく予定です。
まずは basic版で「流れ・詰まり・集中」を掴んでから、
必要に応じて pro版にステップアップしてもらえたらと思っています。
