私が考える『Ambient Care Design (アンビエント・ケア・デザイン)』とは
1. ケアは、人が人に向き合う営みである。
ケアは、操作でも、作業でも、記録でもない。
ただ、人が人に向き合うということ。
相手の呼吸と速度に寄り添うこと。
私は、そこにこそ、ケアの本質があると信じている。
2. ケアは、がんばらなくていい。
「がんばって成り立つケア」は、いつか壊れる。
無理を積み続けるケアは、心をすり減らす。
ケアは、無理を前提にしてはいけない。
ケアは、呼吸のように、自然であっていい。
3. 私は“当たり前化”を進める。
見える化は、見にいく負担が残る。
マニュアル化は、覚える努力を求める。
私は、努力を前提にしない。
見なくても流れる仕組みをつくる。
覚えなくても迷わない導線を設計する。
段取りと判断を、人の頭から設計へ移す。
これが、ケアを人に戻す方法だと思っている。
4. 二度書きは、時間の奪い取りである。
記録は、仕事の中心ではない。
人と向き合う時間こそが中心だ。
入力は一度でいい。
流れる先は自動でいい。
それは効率ではなく、尊厳の問題だ。
5. 判断は、個人の負担ではなく、設計の責任である。
制度の複雑さが、現場の迷いを生む。
私は、その迷いをUIに移す。
迷わなくていい。
悩まなくていい。
“正しい流れ” が最初からそこにあるようにする。
6. ケアは“空気のように”流れるべきだ。
情報は、取りに行かなくていい。
考えなくても、来るべきものが、来るべき人に届く。
Push-First / Flow-By-Design
私は、その流れを整える。
7. 同意は、透明な関係性の証である。
誰が、何を、誰に、どのように共有したのか。
これは後で探すものではない。
同意は、最初から可視であるべきだ。
信頼は、説明ではなく、構造で守るものだ。
8. ケアとテクノロジーは対立しない。
テクノロジーは、ケアを代わりに行うものではない。
人が向き合うための 余白を取り戻す道具 である。
私は、関係性を守るためにデザインする。
9. ケアは、チームの流れで成立する。
一人のがんばりに依存したケアは、続かない。
ケアの質を支えるのは、人の根性ではなく、流れの設計だ。
私は、その流れを整える。
10. ケアは、再び人に戻る。
奪われた時間は、取り戻せる。
すり減った心は、回復できる。
ケアは本来、自然で、静かで、あたたかいものだ。
私は、それを思い出していくために働いている。
結び
医療福祉のケアは、がんばらなくていい。
これは弱さではなく、強い意志の表明だ。
ケアを人に戻す。そのために私は、流れをデザインする。
Ambient Care Design
ケアの再人間化へ。
