Google Workspace に Flows が登場してから、
「社内の自動化って、こんなにラクでよかったっけ?」
と感じる瞬間が増えました。
ただ、魔法のように何でもできるわけではありません。
Flows だけでいける領域
Flows+GAS+API が必要な領域
この2つを理解すると、業務DXのスピードが一気に上がります。
■ シンプルな動作なら、Flows だけで完結する
まず結論から言うと、
比較的シンプルな業務なら Flows だけで十分快適に自動化できる。
ここで言う “シンプル” とは、Flows のトップページにある
エージェントのテンプレートをそのまま活かせるレベルの業務 のこと。
たとえば:
- フォーム → AI要約 → スプレッドシート書き込み
- シート更新 → AIで整形 → メール通知
- Google Chatの投稿 → AIで分類 → チャンネルに返信
これらは、テンプレを少し触るだけで完成する。
つまり、
「自社専用のロジックを大量に詰める必要がない業務」
なら Flows の操作だけでゴールに到達します。
■ テンプレに合わない複雑処理は「Flows+GAS+API」
逆に、
- 独自の判定ロジックが多い
- シート操作が複雑(行の動的追加、複雑フィルタ、分岐)
- 外部サービスとの連携が必要
- Gemini API の細かい設定をしたい
- データ量が多くて処理が重い
こういう 複雑な業務フロー に手を出すと、
Flows 単体では手に負えなくなります。
そのとき登場するのが、
Flows(入口と出口)+ GAS(ロジック)+ Gemini API(高度AI)
という“3点セット”。
実際、Google の公式ドキュメントでも
「複雑な動作は Apps Script や API と組み合わせてね」
とはっきり書かれています。
つまり、
Flows=NoCodeの便利ドア
GAS+API=制御の細かい裏エンジン
この役割分担がしっかり存在するわけです。
■ 一つ言えるのは…巷で言う「社内DX」は Flows で意外と簡単にできる
ここまで聞くと、
「Flowsだけだと結局限界あるんじゃ?」
と思うかもしれませんが……
実際の現場DXで必要なものって、
ほとんどが“シンプル系の自動化” なんですよ。
- 連絡の自動化
- 情報整理の自動化
- 軽いAI要約
- シート更新
- 定期通知
- Chat返信
- 引き継ぎ文書の整形
これらは Flows だけで全部いける領域。
つまり、巷でよく言われる
「DX=高いITスキルが必要」
という先入観は、Flows の登場でかなり崩壊しました。
社内DX(=デジタル化)の大部分は、Flows があれば実現できる。
これは本当に大きい。
■ “DX人材” の真実:Flows を使える社員を増やすだけでいい
企業がよく言う
「DX人材を育成しないと…」
というフレーズ。
正直、難しそうに聞こえるだけで、本質的ではありません。
本当に必要なのは、
Flows を触れて、軽い自動化を自分で作れる社員を何人増やせるか。
これだけです。
Flows を使える人が増えれば、
- 書類整形
- ナレッジ整理
- スプレッドシート処理
- Chatボット化
- AI要約
- 日報自動化
ぜんぶ社内で回り始めて、
“勝手にDXが進んでいく状態”が生まれます。
DX の理想は、
外から専門家を連れてくることではなく、
内側の人が自走できる環境をつくること。
Flows はその最短ルートです。
■ まとめ:Flowsは「DXの入り口を最大限に広げた」
- シンプルな業務 → Flowsだけで十分
- 複雑な業務 → Flows+GAS+API
- 社内DXは意外と簡単に進む
- DX人材=Flowsを触れる社員
Google Workspace Flows が出たことで、
DX のスタートラインは圧倒的に低くなりました。
まずはテンプレを触って、
「AIと自動化が“自分で作れる”感覚」を体験するところから。
そこが、あなたの組織のDX開始地点です。
