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AIに任せて“書かない人”ではなく、AIに任せて“考えない人”が仕事を奪われる

最近、AI活用のブログやYouTubeを見ていると、
「AIで資料を爆速で作れる!」
「チャットで一瞬で構成案が完成!」
みたいな内容をよく見かけます。

便利なのは分かる。
でも、どうしても拭えない疑問があります。

危ないのは「書かない」ことじゃなくて、
AIに任せて“考えない人”になってしまうこと。


■ 「AIが仕事を奪う」は半分正解で、半分ズレている

よく言われがちなこのフレーズ。
でも実際にはもっとシンプルで現実的です。

AIが奪うのではなく、“考えるのをやめた人”が自分で席を空けているだけ。

資料づくりをAIに任せること自体が悪いわけじゃない。
問題は、資料の“中身まで”AI任せになってしまうこと。

そこには決定的な違いがあります。


■ 「考えない人」は、資料すら説明できない

AIに丸投げしてしまうと……

  1. テーマだけAIに投げる
  2. 出てきた文章を整えもせず提出
  3. 内容を深く理解していない
  4. 質問されると説明できない
  5. 修正指示が来ると固まる

つまり、作業だけじゃなく、
思考までAIに手放してしまっている状態。

これは置き換えられるのも当然です。


■ 逆に「書かないけど考える人」は、AIで圧倒的に強くなる

“書かない=作業を任せる”タイプはむしろ強い。

  1. まず自分で論点を組み立てる
  2. 方向性を明確にしてAIに投げる
  3. 返ってきた案を自分の感性で再構成する
  4. 足りない部分を自分の経験で補う
  5. 最終的に“あなたにしか書けない内容”を完成させる

これは、

AIに作業を任せて、
人は“考えること”に集中するという正しい分業。

AI時代の最適解、まさにこれです。


■ 結局、AIは「あなたの頭の中のコンバーター」

結局のところAIは

使う人の頭の中を、外側に変換するコンバーター
です。

だから、

  • 思考が浅ければ浅い出力
  • 価値観が薄ければ薄い出力
  • 経験が乏しければ乏しい出力

になる。

逆に、

  • 経験がある人
  • 本質を理解している人
  • 価値判断ができる人

が使えば、
AIはその人の強さを 何倍にも増幅 する。

つまり、

AIで強くなる人と、AIで弱くなる人の差は“思考の質”だけ。


■ 本当に任せていいのは「作業」

本当に任せてはいけないのは「思考」

AIに任せていいもの
・体裁を整える
・文章の言い回し
・スライドのデザイン
・下書きの土台づくり
・情報整理(※出典要確認)

AIに任せてはいけないもの
・誰に向けて書くのか
・何を伝えたいのか
・どんな価値を生みたいのか
・どこが論点なのか
・自分の経験からくる“本音”の部分

ここを手放すと、あなたじゃなくてよくなる。


■ まとめ

「AIに任せて“書かない」のはOK。

でも「AIに任せて“考えない”のは危険」すぎる。

AIは便利で、速くて、強い。
でも──

思考を手放した人から順番に、AIに置き換えられていく。

逆に、

考えるために“書かない”。
これがAI時代の最強の働き方。

AIというコンバーターを使いながら、
あなた自身の経験と価値観をいっぱい未来に放出していけば、
AIはあなたの味方にしかならない。