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週刊DoX入門 第3話『観測点は、いくつ要る?』

「流れを観察する」と言うと、ついこう考えがちだ。

  • まず全体図(業務フロー)を描こう
  • 次に全部の数値(KPI)を集めよう
  • 最後に“改善”しよう

……うん、気持ちはわかる。真面目だし、教科書にも載ってそうだ。
でも現場でこれをやると、だいたいこうなる。

図が増える → 指標が増える → 誰も見なくなる。

まるで、監視カメラを増やしすぎて、結局どの映像も見ない警備室みたいに。

ここでDoXの発想はちょっと意地悪だ。

観測点は、増やすな。絞れ。
そして、最初は“全体”じゃなく“違和感”を追え。

観測点=「流れが乱れる場所」

流れが乱れる場所って、だいたい決まってる。

  • 人が待つ(承認待ち、返信待ち、確認待ち)
  • 情報が迷子になる(最新版どれ問題、口頭伝達の蒸発)
  • 例外処理が増える(イレギュラーが常態化)
  • 「念のため」が積み重なる(二重入力、二重確認)

つまり、渋滞が起きる場所だ。

ここで大事なのは、渋滞を“正しく測る”ことじゃない。
渋滞を見つけられる形で、そっと可視化すること。

たとえば、こんな観測点。

  • 申請〜承認の「滞留時間」だけを記録する
  • 差し戻し理由を「カテゴリ1つ」だけ選ばせる
  • “途中で止まった案件”だけが浮かぶ一覧を作る

これだけで、会議が変わる。

「うちの部署は頑張ってます!」じゃなくて、
「ここで流れが詰まってる」が先に出てくる
から。

観測の目的は、結論じゃない

観測は、答えを出すためじゃない。
問いを置くためだ。

  • なぜここだけ渋滞する?
  • それ、本当に必要なチェック?
  • その承認、誰の安心のため?

問いが置けると、改善は“押しつけ”じゃなく“納得”になる。
これが、DoXがDXにちょっと喧嘩を売りたくなる理由(売らなくていい)。


最後に、ひとつだけ。

もしあなたが、現場に 観測点を1つだけ 置けるとしたら、どこに置く?

「人が待っている場所」か、
「情報が迷子になる場所」か、
それとも――

「“念のため”が増殖している場所」か。

4話に続く。