Digital of eXperience |体験の見える化から、組織は変わる。

私は「AIは、使う人の頭の中のコンバーター」だと思う

「AIが作った静止画? 動画? 音楽? 絵本? 小説?
──あんなの、ぜんぜん感動しない。」

そんな“アナログ派宣言”を、ここ最近よく見かけます。
たぶんあなたの周りにも、ひとりはいますよね。笑

でも、ちょっと立ち止まって考えてみると、
この構図って いつものやつ なんですよね。

  • デジタルが出てくる
  • 「こんなの本物じゃない」と否定する人が一定数出てくる
  • そのうち当たり前になって、みんな普通に使っている

レコード vs CD、フィルム vs デジカメ、紙の本 vs 電子書籍…
歴史はだいたい、ずっとこの繰り返しです。


「デジタルだから感動しない」という時代じゃない

「AI画像なんて、どうせデジタルなんだから心が動かない」
こういう意見もよく耳にしますが、
正直なところ、もうその理屈は時代に合っていないと思っています。

だって今の時代、

  • ゲームのストーリーに号泣する人
  • アニメ映画で心をえぐられる人
  • ネット配信ドラマに救われた人

…いくらでもいるわけです。
それらはぜんぶ「デジタルの画面」の中の出来事。

感動の源泉って、
「アナログかデジタルか」じゃなくて、
「自分の中の何かに触れたかどうか」
なんですよね。

「ドット絵のRPGに人生を変えられた」みたいな人だっているわけで。
ピクセル数と感動は、比例しません。笑


私とAI音楽:AIDJさんからの刺激

最近の私はというと、
YouTubeで AIDJさん が音楽AIを使っている動画を観るのを
ひそかに楽しみにしています。

「このプロンプトで、こういう曲ができるのか」
「ここまではAIに任せて、ここからは自分でアレンジするのか」

そんなふうに眺めていると、
ただの“自動作曲”ではなくて、

人間とAIの“セッション”

を聴いているような感覚になるんですよね。

私自身、もともと長年ブルースバンドをやっていたこともあって、
「AIで音楽を作る」のにはずっと興味がありました。

  • AIにベースのフレーズを考えてもらう
  • 自分はその上にギターと歌をかぶせる
  • あるいは逆に、自分のフレーズをAIに展開してもらう

そんなやり方なら、
「人間 vs AI」じゃなくて「人間 × AI」 の遊び方になる。

AIDJさんの動画は、
その具体的なイメージをくっきり見せてくれる
良い教材になっています。


アナログ回帰とデジタル推進、その無限ループ

世の中を眺めていると、
だいたい次の 3パターンが、順番に回ってきます。

  1. 新しいデジタル技術が登場して盛り上がる
  2. 「やっぱりアナログが一番」と逆張りブームが来る
  3. 結局、どちらも“場面によって使い分け”に落ち着く

レコードのリバイバルだってそうですし、
フィルムカメラブームもそう。

アナログが尊いのは事実だけど、
それを支えているのもまたデジタル
だったりします。

だから本来は、

  • 「アナログ回帰」もいいね
  • 「デジタル推進」もいいね

でよくて、
どちらかを「正義」として
もう片方を「悪」と断罪する話ではないはずなんですよね。

それなのに、ときどき

「AIを否定する自分こそが、
文化を守っているんだ!」

みたいなテンションで語られると、
さすがにちょっと辟易してしまいます。笑


私にとってのAI:「頭の中のコンバーター」

そんな私の感覚をひと言でまとめるなら、

AIは「使う人の頭の中のコンバーター」だ

というイメージに近いです。

コンバーターってどういうこと?

オーディオ機器でいう「コンバーター」は、
アナログの音をデジタルに変換したり、
デジタルをアナログに戻したりする装置です。

これと同じように、AIも

  • 頭の中にある ふわっとしたイメージ
    言葉 → 画像/音楽/文章 に変換してくれる
  • 逆に、AIが出したアウトプットをヒントにして
    自分の 思考や感情を言語化 させてくれる

そんな “思考の変換器” みたいな存在だと思っています。

コンバーターとしてのAIの面白さ

たとえば:

  • 「こんな雰囲気のブルースを作りたい」とAIに伝える
    → 返ってきたフレーズを聴いて、
    「あ、ここはもっと湿度高めで」と、
    自分のイメージがむしろハッキリする
  • 「こういうテーマでブログを書きたい」とAIに投げる
    → 返ってきた骨組みを見て、
    自分が本当に言いたかった部分が見えてくる

このプロセスって、
AIが感動を“生み出している”というより、
AIがこちらの感情や考えを“引き出している”

という方が近い気さえします。


否定よりも「どうコンバートするか」を楽しみたい

もちろん、
「AIの作品には心が動かない」と感じる人がいるのも事実で、
それ自体は否定するつもりはありません。

ただ、そこで話を止めてしまうのではなくて、

  • 「自分なら、AIをどう使ったらワクワクできるか?」
  • 「どこまでをAIに任せて、どこからを自分の役割にするか?」

という “設計の話” に進めたほうが、
ずっと建設的で、おもしろい世界が開けるはずです。

アナログ回帰も、デジタル推進も、
どちらも必要な流れ。

その中で、AIという 「頭の中のコンバーター」
どう自分の表現に組み込んでいくか。

そこにこそ、
これからのクリエイティブの楽しさが
詰まっているんじゃないかな、と思っています。


おわりに

AIが静止画や動画、音楽、絵本、小説を量産する時代。
たしかに「ありがたみが薄れた」と感じる瞬間もあります。

でも、よくよく見てみると、
人間側も負けてはいません。

  • ゲームに泣き、
  • アニメに救われ、
  • AIで作った音楽に、自分の歴史を重ねてしまう。

感動の主役は、いつだって人間のほう です。

だから私は、今日もAIを
「便利なコンバーター」として
ちゃっかり使い倒しながら、
アナログもデジタルも、両方まとめて楽しんでいこうと思います。笑