医療・介護・障がい福祉分野トレンドワードTop5 (2026年3月9日〜3月13日) – AUL|Analyze U Lab

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医療・介護・障がい福祉分野トレンドワードTop5 (2026年3月9日〜3月13日)

医療福祉 週刊トレンドレポート(2026年3月9日〜3月13日調査)を作成いたしました。

今週は、3月5日の改定告示を受けた実務的な動きに加え、「春闘(賃上げ交渉)」の第1回回答が相次ぎ、公定価格(報酬)による引き上げと、現場の要求との「温度差」が浮き彫りになった1週間でした。


🏥 医療分野:Top 5トレンド

  1. 春闘第1回集計:医療分野の回答額は5,000円台にとどまる
    • 要約: 全労連が13日に発表した第1回回答集計によると、大手企業で満額回答が相次ぐ中、医療分野の中小規模組織では5,000円台の回答が目立ち、全産業平均に届かない「賃上げ疲れ」が懸念されています。
  2. 「マイナ保険証利用率」向上のための窓口インセンティブ議論
    • 要約: 6月改定の新加算算定に「利用率30%」が必要となる中、窓口で積極的な声掛けを行う事務職員への手当支給など、現場単位での算定対策が活発に議論されています。
  3. 小児用歩行支援ロボット、保険適用での導入が地方で拡大
    • 要約: 徳島県の病院などで、筋ジストロフィー等の患者を対象としたロボットリハビリが保険適用で開始。高額な先進機器が「日常の治療」に組み込まれる動きが加速しています。
  4. 「リフィル処方箋」対応薬局マップの整備が全国で進展
    • 要約: 改定での掲示義務化を受け、自治体や薬剤師会が「リフィル対応可能」な薬局をリスト化し、患者が選択しやすい環境作りを今週一斉にスタートさせました。
  5. 「在宅医療充実体制加算」取得に向けたクリニック連合の動き
    • 要約: 単独では厳しい「医師3名以上」等の新要件をクリアするため、複数の診療所が「協働」して24時間体制を組む「連携型」への移行相談が保健所で急増しています。

🏠 介護分野:Top 5トレンド

  1. 新処遇改善加算「ベア(ベースアップ)を基本」とする通知
    • 要約: 厚労省から詳細通知が出され、臨時改定による月額1万円〜1.9万円の賃上げは、一時金ではなく「基本給や毎月の固定手当」での引き上げを原則とすることが改めて明示されました。
  2. 「ケアマネジャー」への賃上げ支援、適用条件が明確化
    • 要約: 6月から新たに賃上げ対象となる居宅介護支援事業所について、4月・5月の実績報告をどう扱うかの事務フローが公開。申請漏れを防ぐための自治体説明会がピークを迎えました。
  3. 「生産性向上加算」データ提出用の標準ソフト一覧が更新
    • 要約: 加算取得に必須となるデータ報告において、自動連携が可能な介護ソフトの認証リストが更新されました。ソフトの買い替えを検討する事業所が増えています。
  4. 第7回「上手な医療のかかり方アワード」介護連携部門が注目
    • 要約: 9日に発表されたアワードで、救急搬送を減らすための「介護施設と病院のリアルタイム情報共有」事例が受賞。改定の方向性と合致するモデルとして注目を集めています。
  5. 2026年1月分「毎月勤労統計」で介護賃金の伸び悩みが判明
    • 要約: 今週発表の統計で、他産業の賃金が上昇する中、介護分野は依然として低い伸びに。6月の改定による「月1.9万円」の上乗せが、人材流出を止める「最後の切り札」と目されています。

♿ 障がい福祉分野:Top 5トレンド

  1. 「障害種別」を反映した雇用ニュースの多様化
    • 要約: 9日の雇用関連集計で、精神障害者の雇用数が全体の4割を超えたことが判明。これを受け、就労移行支援事業所などでは「精神・発達障害特化型」の支援プログラムへの再編が今週目立ちました。
  2. 新設事業所「1.0%〜3.0%減算」の激変緩和措置を要望
    • 要約: 6月からの新設減算に対し、すでに土地取得や建築を進めている事業者から、投資回収計画が狂うとして「一定期間の猶予」を求める陳情が相次いでいます。
  3. 「生活介護」の延長支援、算定単位の「30分刻み」対応
    • 要約: 通知により、これまで曖昧だった延長支援の計算方法が、実際の滞在時間に基づき30分単位で厳格に管理するよう指示されました。タイムカードのデジタル管理が必須となります。
  4. 相談支援事業所の「事務職員」も賃上げ対象に含める動き
    • 要約: 相談支援専門員だけでなく、後方支援を行う事務職の処遇改善を可能にする自治体独自の補助金上乗せ案が、一部の先進自治体で可決されました。
  5. 「医療的ケア児」の避難計画、個別避難計画との連動義務化
    • 要約: 災害対策基本法の改正を見据え、事業所が作成する個別支援計画に、自治体の「個別避難計画」を盛り込むことを推奨する通知が出されました。

今週のまとめ:

今週は「理想(春闘の要求)と現実(報酬改定の告示)」のせめぎ合いが鮮明になった1週間でした。全産業が5〜10%の賃上げに動く中、報酬で裏付けられた「3.5%〜6.3%」の賃上げを、いかに早く、確実に現場へ届けるかが、各事業所の「採用ブランド」を分けることになりそうです。